むくみを起こす血栓性静脈炎とクインケ浮腫

身体に生じるむくみで、局部的なむくみが生じている場合、血管が浮き上がっているかどうかを手がかりにして病気を判断します。
血管が浮き上がっていない場合は、「血栓性静脈炎」、浮き上がっている場合は、「下肢静脈癌」が疑われます。

血栓性静脈炎の場合に見られる症状は、足の腫れ、皮膚が紫色に変色するなどの症状です。
下肢静脈癌の場合、足が重だるくなり、痛みを伴います。
どちらも、循環器科または外科を受診する必要があります。

血栓性静脈炎とは、静脈の中に血液のかたまりができて、静脈が詰まってしまう病気です。
この血流のかたまりが「血栓」なのです。
血栓ができる場所は、皮膚に近い表性静脈と、筋肉の中を通る深在性静脈にわかれるそうです。
これらの病気は、男性よりも女性に多いようです。
年齢は、男女ともに20~40歳代に集中しています。

皮膚に近い部分に血栓ができる表性静脈の場合、皮膚が静脈に沿って赤く腫れて、痛みを伴いますが、深在性静脈に血栓ができた場合、足全体もしくはふくらはぎや太股に痛みが生じるようです。
皮膚が紫色になるチアノーゼを起こすこともあり、むくみが生じます。

深在性の場合は、放っておくとむくみがとれなくなって、皮膚や皮膚の下にしこりができます。
さらに肺塞栓症を引き起こす原因にもなりかねないので、血栓を溶かす薬を用いるか、血栓を取り除く手術を行わなくてはなりません。

クインケ浮腫は、身体の一部にのみ現れるむくみで、特徴的なのが顔の一部が円形にむくむことです。

クインケ浮腫は、別名「血管神経性浮腫」とも呼ばれていて、ドイツのクインケが最初に報告した病気であることから、この名前がついたそうです。
様々な部位に突発的に浮腫が生じるという症状が、クインケ浮腫の特徴です。
むくみは、丸い形をしていて、直径数センチ程度の大きさのものです。
通常ならば、むくみは、指で押すとへこんで圧痕が残り、すぐにまた元に戻ります。
しかし、クインケ浮腫の場合は、ピンと張っているので、指で押さえても引っ込みません。
かゆみや痛みが見られないのが普通で、むくみは1個~数個現れたかと思うと、数時間~3日程度の短期間で消失しますが、再発を繰り返すのが特徴です。
また、小さな血管の拡張と、血管の透過性の亢進が認められます。

何故、このようなむくみが生じるかの原因はわかっていません。
発症する年齢、性別には特徴はなく、遺伝性のものとそうでないものがあります。
遺伝性のものを、「遺伝性血管神経性浮腫」と呼んでいます。

クインケ浮腫の治療法は確立されておらず、有効な手立てがないのが現状ですが、上記のような症状が現れた場合には、まず内科を受診するようにしてください。
身体の一部がむくむものには、他には炎症によるむくみや、リンパ節腫脹などの疾患が考えられます。

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